ポスターデザイン:横尾忠則
2004年、横尾忠則は銭湯を改修した画廊での個展に、女湯の光景をモチーフにした連作を発表します。まげを結った浮世絵ふうの女性たちが、身体を洗ったり、湯ぶねに浸かったり、にぎやかにくつろぐ姿を描いたこれらの連作は、横尾が幼少時代に見た女湯のイメージを反映しつつ、江戸の遊び絵にも通じる様々な仕掛けが画面のあちこちに隠されたユーモアあふれる作品となっています。この〈銭湯シリーズ〉の発表をきっかけに、横尾は入浴にまつわるもう一つのユニークな作品群〈温泉シリーズ〉を展開します。雑誌の企画で国内の温泉地を旅しながら、紀行文と作品を掲載するという仕事を依頼された横尾は、2005年から約3年間にわたって各地の温泉を訪れ、現地での取材をもとに制作を行いました。それは単なる旅のスケッチではなく、人々との出会いや、その土地の歴史、遭遇した出来事などが、横尾の個人的な記憶やイメージと結びついて構成された、特異なヴィジョンであるといえるでしょう
「ようこそ!横尾温泉郷」と題する本展では、これら2つのシリーズを軸に、美術館を温泉施設に見立て、横尾の体験を通した温泉と観光の旅へとみなさまを誘います。旅と連動した〈温泉シリーズ〉を中心に、70年代から今日にかけて日本各地を舞台に制作された絵画、版画、観光ポスターなどを交えながら、各地の温泉、旅先のY字路、名所旧跡などを巡ります。観光のあとは、〈銭湯シリーズ〉の浴女たちが待つ大浴場へ。館内には温泉卓球場やお土産処もご用意し、みなさまのお越しをお待ちしております
中学生以下 無料
講師:慈 憲一(naddist)
日時:3月4日(土)13:00〜15:00
会場:横尾忠則現代美術館、水道筋商店街界隈
定員:20名
参加費:無料
※要申込み、応募者多数の場合は抽選
※高校生以上は要展覧会チケット
※小学生以下は保護者の付き添いが必要
学芸員のガイドで展覧会を鑑賞します
講師:当館学芸員
日時:1月28日(土)、3月11日(土)いずれも14:00〜14:45
集合場所:当館オープンスタジオ
※聴講無料、要展覧会チケット