記憶の遠近術 〜篠山紀信、横尾忠則を撮る阪神・淡路大震災20年展

ポスターデザイン:横尾忠則

本展は、写真家 篠山紀信の撮影により、美術家 横尾忠則と彼に影響を与えた人々とが共有した時間に焦点をあてた写真集『記憶の遠近術』によるものです。
同書はもともと横尾と、彼にとってのアイドル的な人々との2ショットによる写真集として構想され、1968年、三島由紀夫との写真から撮影が開始されました。多くはスタジオ撮影であり、相手のキャラクターにあわせて横尾がコスプレするなどの演出が施されています。遠近を強調したモデルの配置や人体が織りなすフォルムの強調は、同時期の篠山の作品《The Birth》(1968年)などにも共通しています
両者が多忙を極めるなか撮影は一時中断しますが、雑誌の企画がきっかけとなり、1970年、横尾の郷里である兵庫県西脇市を舞台に撮影が再開します。上京以来10数年ぶりに帰郷した横尾にとって、この撮影旅行は自らの原点を見つめなおす機会となり、その作品はより内面や精神世界へと傾倒しはじめます。時を同じくして、篠山の写真表現もより自然体のスナップショットへと変化していきました
これらの写真は、撮影開始から約四半世紀を経た1992年、ようやく写真集『記憶の遠近術』として出版されました。それは「私のアイドル」というよりも、むしろ篠山の写真による「横尾忠則伝」とでもいうべきものとなっています

本展では、同書に収録された写真から約70点を厳選し、その後に撮影された数点を加えて構成します。篠山紀信と横尾忠則の両者にとって重要な転換点であった’60年代末から’70年代半ばにかけて撮影された貴重な写真の数々を、ぜひご堪能下さい

会期
2014年10月11日(土)~2015年1月4日(日)
開館時間:10:00~18:00(金・土曜日は~20:00) ※入場は閉館の30分前まで
休館日:月曜日[ただし10月13日(月・祝)、11月3日(月・祝)、11月24日(月・振替休日)は開館、 10月14日(火)、11月4日(火)、11月25日(火)は休館]、年末年始[12月31日(水)−1月1日(木)]
会場
横尾忠則現代美術館
主催
横尾忠則現代美術館(〔公財〕兵庫県芸術文化協会)、読売新聞社
後援
兵庫県、兵庫県教育委員会、神戸市、神戸市教育委員会
助成
一般財団法人地域創造
協力
ホテルオークラ神戸
観覧料

一般       700(560)円
大学生      550(440)円
高校生・65歳以上 350(280)円
中学生以下    無料

※( )内は20名以上の団体および前売料金(高校生、65歳以上は前売なし)
※障がいのある方とその介護の方(1名)は各当日料金の半額(65歳以上除く)
※割引を受けられる方は、証明できるものをご持参のうえ、会期中美術館窓口で入場券をお買い求めください
※前売券はローソンチケットで一般、大学生のみ販売(Lコード:59800)
※ローソンチケットは会期中当日券(一般、大学生のみ)も販売しています
※前売券の販売は10月10日(金)まで。会期中は販売しません

関連事業
  • アーティスト・トーク | 篠山紀信+横尾忠則

    講師:篠山紀信(写真家)、横尾忠則(美術家)
    日時:10月11日(土)14:00〜15:30
    会場:横尾忠則現代美術館 オープンスタジオ
    定員:100席(当日10:00より整理券配布)
    ※聴講無料、要展覧会チケット

  • 林英哲ライブ「Y氏と迷宮の鼓美術少年」

    出演:林英哲(太鼓)、英哲風雲の会(田代誠、辻祐)
    日時:11月30日(日)18:30開場 / 19:00開演
    会場:横尾忠則現代美術館 オープンスタジオ
    定員:250名(オールスタンディング)
    観覧料:4,000円 ※要予約

  • ワークショップ|ピンホールカメラでコラージュ写真

    日時:11月15日(土)13:00~(2時間程度)
    会場:横尾忠則現代美術館 オープンスタジオ
    対象:小学生以上
    定員:13名
    ※要申込み、応募多数の場合は抽選
    ※要材料費、高校生以上の展示室への入場は要観覧券

  • キュレーターズ・トーク

    講師:当館学芸員
    日時:11月8日(土)、12月20日(土)いずれも14:00〜14:45
    会場:横尾忠則現代美術館 オープンスタジオ
    ※聴講無料(100席・当日先着順)

《特攻隊に扮した横尾忠則》1968年頃
《三島由紀夫》1968年
《高倉 健》1975年
《浅丘ルリ子》1968年
《美輪(丸山)明宏》1968年
《Kaleidoscope》1968年